FLAMMA FX200のレビュー(キャビIR・試奏編)

ガジェット

重要(2023年6月追記)

Firmware Version1.1.1の初版では頻繁なパッチチェンジ、セーブ時に音が出なくなる(再起動で解消)不具合を確認しています。リグやライブで使うことを少しでも考えている場合は買って後悔する可能性が高く、安いものでもないのでよく考えて購入を検討することを推奨します。

使う人が増えてファームウェア(エディタ)煮詰めてほしい

FX200のエディタアプリ。起動までちょっと時間が掛かるのとエディタ経由でセーブする時にたまにハングする

エディタアプリに関する説明は無し。RTFM(Read The F*cking Manual)と言われないためにUI設計してるのは凄い良いと思う。ていうかRTFMがRFC1983で定義されててちょっと笑った。
基本的にハードウェアで操作できるところは全部操作できて、なおかつプリセットのPCへのバックアップ、全データバックアップとリストア、IRデータのロードが出来る所が増えてるくらいですね。
色々痒い所に手が届く仕様になっていながらパラメータの微調整で矢印キーで1ずつ変わってくれないかなーって所で変わらなかったり、色々惜しい所がある。

  • プリセットのバックアップ
    • プリセットをドラッグアンドドロップでCOMPUTERの所にドラッグするとインストールされたディレクトリの所定の位置に保存される。確認はしてないけどpflファイルをやりとりすればプリセットの配布とかも出来そう。
  • 全データバックアップ
    • 上部歯車アイコンから出来る。アイコンが抽象化されすぎてこれが歯車を意味すると直感的に理解できる人はどれくらい生き残っているのだろうか?
  • IRデータのロード
    • CABのリストの31番目以降のスロットにあるプラスボタンからwavを突っ込む。44.1kHzと48kHz両方とも取り込めるが、公式サイトの説明によると44.1kHzで処理する(48kHzの場合自動的に変換が走る)ので44.1kHzで取り込むのが正しい。

MJS CAB Vol.01 Cabinet IR Library

3,000円とリーズナブルなキャビライブラリがあるのでこれを突っ込みます。
2つのキャビネット、2つのスピーカー、2種類の距離、5種類のポジション(1cmずらしって言ってるからcap, capとcap edgeの中間、cap edge、coneちょいcap寄り、cone中央くらいのイメージ)、4種類のマイク、2つのマイクプリで合計2*2*2*5*4*2*2=320種類ある。キャビの種類やポジションはともかく「マイクなんて57とクジラの音くらいしか知らない。マイクプリって何が違うの?」って感じなので厳選して50種類に絞ります。これ地味に厳しくない?

豊富な解像度から生まれた厳しい文字数制限

どうやら16文字以上は切られる(エディタ・ハード共通)ので、PowerRename等のツールで共通する文字は切っちゃったほうが良い。
インポート作業はIR01番の+ボタンから出てくるファイルダイアログで50個全部選択して開くようにするといい感じにまるっとインポート出来ます。
FLAMMA FX200純正のキャビシミュもそれぞれキャラクタリスティックな良い音が出るんだけど、何故かマイクポジションが設定出来ないというクソ仕様のせいで全部音像が後ろにあるように感じられ、センターゼロ距離でSM57置いた感じの音はどう頑張ってもIR無しには再現できない。

後で気付いたのですが、IR突っ込むとFX200の起動に10秒くらい掛かるようになりますがおそらく仕様です。

ちなみにあえて「Ampero, GX100, MX5を避けてこれを買う」理由を探すとしたら激歪み系のアンプモデルの有無かと思います。

アンプモデルAmpero 2GX100MX5FX200
PRS Archon 100xxxo
CAE OD100xxxo
5150x
SOLDANO SLO100oxoo
MesaBoogie レクチ/MarkMark2/Mark4/DualレクチDual RectMark2/DualレクチTripleレクチ/Mark5
Bogner Shiva/Ecstacy/UbershallShiva/Ecstacy blue/redUbershallEcstacy blue/redShiva/Ecstacy blue/red
Diezel VH4/HerbartVH4(Silver/Blue)xxVH4/Herbart
ENGL Savage/PowerBallSavage(2 types)/PowerBallxPowerBallSavage/PowerBall
調査不足あったらすみません

使える音かそうではないか(リアルアンプの歪みの雰囲気が出るか?)は置いといて、限られたアンプモデルの中でFX200はディストーション寄りになってる感じ。
GX100はアンプモデルのベースを部分的にしか明記していないのと、MX5はファームウェア更新で追加されるので参考値。

なんかあまりに普通すぎて書くことも無くなってしまった。IR食わせるとこれでもかってくらい倍音出てEQで削ってくみたいな感じだから音作りの基本方針としては「アンプ選択→IR選択→アンプEQ→グライコ」でやってく感じになる。見た目が好みでIR食わせたら出したい音出たので良しとする。