懲りずにギターをまた作る(シンライン編)

自作ギター

前回ギターを作った時、送料が勿体ないからと複数ボディを購入していたので、じゃあもう一本組み立てられるじゃんという所でやっていく。

スペック

  • Canadian Craftsmen製セミアコテレボディ(メイプルトップ・ヒッコリーバック) 5万円
  • Freestone Guitars製テレ用ネック(メイプル・ブビンガ) 2.5万円
  • RailHammer Reeves Gabrels Neck / Duncan TB-5 家にあったので実質タダ
  • チタン中華ジョイントプレート 3000円
  • GOTOH In-Tuneブラスサドル/ARMADILLO GUITAR製アルミベースプレート 8000円
  • 家に転がってた500kΩポットとオレンジドロップ(0.022uF) 0円
  • 音屋で変えるパーツ群 1万4000円
音屋購入品

前回のビルドで「とりあえず丁寧に仕込めばギターとして成立する」のが分かったので丁寧にセットアップする事を考えてしっかりとやっていきます。

木工

購入前の画像

オーソドックスな45mm厚のテレボディにシンライン加工が入ったメイプルトップ/ヒッコリーバック。コンターは無し。ボディは既に家具調オイルフィニッシュで仕上がってます。
ヒッコリーボディのギターは存在を認知せず、そもそもギターに使えんの?って思ってコンコン叩いても分からん。大胆にくり抜いたチェンバードにも関わらず加工前で2.4kgあるので、重く硬い材であるのは確からしい。

今回はセミホローなのもあってハイポジションへのアクセスは考えず4点止めで行く。下穴は最初からあるので拡張してボディ4mm、ネック3.5mmで空けてボルトオン。(その後ボディ側はネジが通る様に少し拡張)
ネックポケットは当たりを確認しながら整形。
今回ネックのトラスロッドの調整穴はボディ側に付いていたので、ESPのホイールナットを使ってネックを外さず調整できるようにします。ボディもホイールナットが収まるように少しザグる。

ダイレクトマウント用のアンカー埋め。アースは銅箔とネジでハンダ付けして引きます

後からエスカッション方式に変えられるので、今回もダイレクトマウントで組む。

ARMADILLO GUITAR製のブラスブリッジ

ブリッジはハムバッカーを乗せる都合、ショートサイズのブリッジが必要だったのですが手頃に手に入るウィルキンソンのショートブリッジではなく、ブラスむき出しのブリッジをArmadillo Guitarから購入(届くまで2ヶ月かかった)。ボディの精度は良くて下穴もズレずにブリッジが乗ったので楽。

Freestone Guitars製のメイプル/ブビンガネック

Freestone Guitarsのネックは無塗装、未処理(フレットは打ってくれるけど溝は埋まってなかったりネック裏の仕上げの番手は荒かったり)で届くので高精度CNCで仕上がった素体をどう調整するか、という感じ。
今回のネックは指板Rが12R(いわゆる305R)なので指板のエッジはJames Tylerの様に気持ちスキャロップしてあげます。ゆるいRの付いたやすりとかあったら綺麗に仕上がったかも。

前回水引きの工程を1回軽くやっただけだったのでオイルフィニッシュがかなり大変だったという反省を生かしてサンディングの段階で最後に水引きを2回やって800番手で仕上げたところ、いい感じに塗れた。

ブビンガ指板(無塗装の姿)

ブビンガ指板の面は完全無塗装だと若干白ばんでいるので、蜜蝋ワックスで整えた所、いい感じの色具合になった。

ホイールは19mmくらいの直径なので20mmで取って
ざっくりルーター荒加工
コンマ数ミリ斜めになっちゃったけどヨシ

今回買ったネックはボディ側にロッド調整の穴があったのでESPのホイールナットを既存のロッド穴に圧入する形でネックを付けたまま調整できるようにした。
ルーターを当てにくい場所で完璧とはいえない仕上がりですが遠目に見る分には気にならん仕上げりになったかなと思います。

PUどうする?

リア→ダンカンTB-5/フロント→Railhammer Reeves Gabrelsシグネチャー
セミホローだけど別にセンターブロックのあるセミアコ構造じゃないし、トップ材も11mmあって抜きの量は少ないしヒッコリーボディの音は想像付かないしサウンドホールは空いてるが音の傾向としてはチェンバードに近いのでは?、ということで適度に手持ちから見繕った結果こうなった。ダンカンもRailhammerも割とスッキリした音が出るので、PU裏にスポンジ挟むとかエスカッションマウントにしちゃうとか、そういう方向で最初はトーンの方向性を探りたい。
Railhammerはダンカンと位相が逆なので、同じワイヤーの色だからと何も考えずに配線してミックスポジションにするとフェーズで音が消えるので注意(これを書いているという事は…)。

配線

ハム2発なのですがコイルタップを使うとは思えないのと、無駄に複雑な配線をしたくないのでSchallerのメガスイッチPを使います。

Schaller MegaSwitch-Pのパターン。オールドPRSのポジションはこうなってるらしい。

音がハマるかは分からないものの、どうせリア単体かハム単体の2通りしか使わんと思うのでミックスポジションはオマケ程度に考える。

完成

めちゃエモいのが出来た。弦は10-46

肉厚なトップ材でセミアコほど大きな空洞があるわけではないとはいえ、巻き弦のブーミーな感じとか、結構それっぽい響き方をする。セミホローを生かした奏法をまだ私が覚えていないので突っ込んだ事は言えないのですが、ハードウェアは個人的なドンズバで選んだのでまあ楽しい。

ソリッドに比較して生鳴りが大きく、余計な弦振動を生んでしまうのでTUSQにしようか検討中。In-Tuneのブラスサドルはパーフェクトピッチまではいかないものの、ハイポジのコードを綺麗に鳴らせて良いですね。
細い弦だとセミホローを鳴らしきれず、弦によるトーンの違いが顕著なイメージがあるのでそこが気になるかどうか?鳴らしてくうちにギターか耳が馴染んでくるかどうか要検証。

VOXが最近出した8インチコンボアンプのCLUBMAN 60を買いたくなった。
https://guitarmagazine.jp/news/2023-0309-vox-clubman-60/